アクティブTRCについて


■アクティブTRCの仕組み



アクティブTRCシステムは、4輪のブレーキ油圧独立制御、および VSC装着車両の場合はエンジン出力抑制制御を合わせて行うことによって、4輪の過大なスリップを防ぎ、 スリップの小さい車輪に駆動力を配分するシステムです。
スキッドコントロールコンピュータは、各車輪速センサーの信号から車輪速度を演算し、車輪のスリップ状態を検出します。スリップを検出した場合、スキッドコントロールコンピュータは3種類の信号をブレーキアクチュエータに 出力します。ブレーキアクチュエータは、各信号によって、各車輪のブレーキ油圧を調節します。


トランスファ位置 制御方法 考え方
Hレンジ
通常走行
[制御目標速度]
 車体速度+スリップ率
 (Hレンジ設定値)
[ブレーキ制御]
 緩やかな油圧制御
低ミュー路、ダート路や一般路走行での走り易さを想定した制御
(従来TRC相当)
Lレンジ
オフロード、岩石路など
[制御目標速度]
 車体速度+スリップ率
 (Lレンジ設定値)
[ブレーキ制御]
 急瞬な油圧制御
険しいオフロード走行を想定した制御
降坂時における
Lレンジ+1速
特定制御
[制御目標速度]
 降坂中の減速スリップ判定時の車体速度
[ブレーキ制御]
 前2輪への油圧制御
険しいオフロードをエンジンブレーキで降坂する際に、車輪の減速スリップを判定して、 前2輪にブレーキ油圧制御を実施することで、エンジンブレーキの抜けによる車体加速を 抑止します。